present




昼過ぎに成樹から不破に電話があった。


誕生日おめでとさん。


電話越しに聞こえて来た成樹の声が温かくて、不破は目を細めていた。







「佐藤」

「遅くにごめんな。取り敢えずこれ」

日が暮れて数時間経った後に再び鳴った電話。

少しだけ時間が欲しいと言う成樹がやって来たのは日付が変わる少し前だった。

何やら持っていた紙袋からごそごそと深緑色をしたチェック柄の布を取り出して、不破の首にぐるぐると巻き付ける。

落ち着いた色合いのそれは、肌触りが柔らかく、暖かい。

ん、やっぱり似合う、と満足気な成樹が笑う。

「お誕生日おめでと、のプレゼント」

この生地見つけた時マフラーにええなと思て縫うてみてん。

解れたりせえへんようサイド補強した程度やけど細かく縫うとるから多分丈夫やで。

そう言って楽しそうな成樹と、もらったマフラーを交互に見る。

「プレゼント言うても不破がつけとるの見たいて自己満やけどな」

気が向いたら使うてな、と笑う成樹は、はにかんで少し頬を染めていた。



「寺は大丈夫なのか」

「この時間は意外ともう平気やねん。さすがに長居は出来へんし、そろそろ帰らなな」

「佐藤」

「ん?」

「大事にする」

不破からこうやって瞳を、声を真っ直ぐ向けられるのに、まだ成樹は慣れない。

勝手に上がる心拍数と、熱くなる頬。

調子が狂ってしまうのに、心地よさを感じるなんて。

「……こんなん俺のキャラやないんやけど」

不破の頬にちゅ、と軽くキスをする。

「ほなな、また来年」

どうしても拭えない気恥ずかしさを笑って誤魔化し、成樹は少々足早に不破家を後にした。



一瞬固まっていた不破が、相変わらず薄着だった成樹を思い出して引き留め連れ戻したのは、また別のお話。



















*****2011/12/31
ちゃんと大地の誕生日に誕生日話を書いたのは初めてなような気がします。
マフラーの生地は、手芸用品店で大地が巻き巻きしてるの見たい!と思ったものをそのまま書いてます。
服もそうですが、自分のものを買いに行ってたはずがシゲや大地に似合う服を見つけるとテンションが上がって更に探し出す事もしばしば、笑。

今年最後の更新です。
来年もよろしければお付き合い下さい。どうもありがとうございました。不破シゲ愛してる!